フシギにステキな素早いヤバさ

フシギにステキな素早いヤバさを追いかけて。俺は行くだろう。

【歌ってみた】美輪明宏の「ヨイトマケの唄」歌唱の凄まじさってなんなの【聴いてみた】

2012年紅白歌合戦の美輪明宏さんのステージよかったですね。

ヨイトマケの唄」とにかくものすごかった。アレはなんなのか。そんなことを思い、あそこにある「霊的」な凄まじさは何なのか、いろんなひとのカバーを聞いて美輪明宏さんとの比較をしてみました。ちょいと感想を。あくまでも、今回は個々の歌唱をひとつの表現としてみた場合の評価ではなく、美輪明宏さんの歌唱を最高峰とした場合の比較評価です。

桑田圭祐さんのカバーについては、試聴用音源も含めてリンクが見当たりませんでした。

音源は最後のほうにリンクを貼りました。

ヨイトマケの唄 美輪明宏 歌詞情報 - goo 音楽

美輪明宏 at 紅白歌合戦


美輪明宏 ヨイトマケの唄 「第63回NHK紅白歌合戦 2012.12.31」

やおき=ぼくの歌は、何回か練習して深夜に部屋で録音したもの。美輪さんの動画を見て、「ぼく」「いじめっ子」「母ちゃん」といったキャラクターがいるな、泣いたり、誇りを持ったり、母ちゃんのことを思ったりという感情の揺れ動きがあるな、というのを表現したつもり。結局、「いじめぬかれて」あたりの泣きそうな声にする箇所を忘れていて、残念。最初と最後の「エンヤコラ」のフレーズは何度練習しても全然だめだった。誰かトライしてみてください。

初音ミクさんは、メロディーラインを明瞭にたどり、素朴な歌の表現となっている。リズミカルな歌い方に、ぼくはジブリの(じっさいはそうじゃないけど)「カントリーロード」を思い出した。まあかわいい。演技という点ではあまりにもないかな。メロディーの良さと歌詞の良さと素朴さがいいものにも思える。

米良良一さんは、表現力はあるけど、演技という点ではいまいちかもしれない。ダイナミクスはよくコントロールされているけれども、声色の太さのコントロールについてはどうだろうか。また、美輪明宏において声の震えで表現されていた感情の機微や、息をもちいたノイズによるキャラクターと祈りのような効果はどうだろうか。これは端的に、「感情」の配下に表現を置いていないことによるように見える。

森山愛子さんの歌、ぼくは好きだな。美輪明宏さんの歌がもつような「情感」があるように思う。演技によるキャラクターの切り替えはないけれども、語って聞かせるようなニュアンスがしっかりと通っていると思う。

ぴんからさんは元演歌歌手で、今はニコニコ動画の歌い手さんらしいです。彼の歌もすきです。思うに、「美輪さん的な情感」って子音のコントロールがなかなか大きいのかな、など。

槇原敬之さんの歌は、けっこう前に買ってよく聞いていた。マッキーらしく、リズムもメロディーもきれいに処理している。子音、母音の作り方もまさにマッキーという感じであり、明瞭な発音体系で歌っている。声を伸ばしたあとの最後の伸びのコントロールは非常に繊細で、「ヨイトマケの唄」感があって好きな感じだ。

dosaさんは人前で歌う機会があって、それをニコ動にUPしたらしい。いい感じだが、子音の表現に関してはもう少しほしいところ。声はいいですねぇ。演技的な入り込みは見られます。これで再生数150程度というのは「もっと評価されるべき」というやつだと思う。

トニーさんの歌は、他の歌い手に比べて音程の取り方が不安定だけど、演技的、感情の機微というのはよくよく表現されていると思う。美輪さんに入り込んでいるのか、それとも歌中の青年に入り込んでいるのかはわかりませんが、いい歌だ。母音の構えをもう少しきっちりすると音程が安定して、なおいいと思う。

R PROJECTさんは、サークルかバンドで、歌声はうまいし、なんだかジャジーな編曲をしている。ムーディーな感じでいいんだけど、演技というレベルはないかなと感じた。歌い手の気持ちはよく入っていると思ったけど。

遠藤正明さんの歌は、よく語り聞かせるようなニュアンスが出ていてなかなか情感がある、と思った。ここにも子音のダイナミクスのコントロールが利いてるかなと思う。初めのところはまあまあかな、と思ったのだが、途中から熱が入ってくる。「男に混じって綱を引き」のフレーズでマイクに(おそらく不用意に)口が近づいて音量が上がり、力みが入っていくのも、とてもいい表現になっている。「おまけにぼくはエンジニア」の瞬間に、青年の「ぼく」が歌い手の遠藤正明さんとぴたり重なっているように見える。演技のレベルなのか、感情移入のレベルなのかはわからないが、後半はかなりよい。「母ちゃん」のキャラクターはいなかったかな。

やおき

初音ミク

米良良一

森山愛子

ぴんから

槇原敬之

dosa

トニー

R PROJECT

遠藤正明