『ネットワーク・ミュージッキング』読書メモとweb文献
下記のTwitterタイムラインをきっかけに、死に舞さんに「読めよ!」とすすめられて、『ネットワーク・ミュージッキング』(2009)という本を読んでいる。
いまCDはどうなのか、あとDL販売ってどうなのか - Togetter
メモ
井手口彰典『ネットワーク・ミュージッキング』ひととおり目を通した。読書猿の記事の「走読」のステップまでやった。次は予読だが、既知の情報もあるとはいえこれは効率がいい読み方かもしれない。
最速から最遅まで読書技術のABCを速度順に並べてみたー新入生におくるその3 読書猿Classic: between / beyond readers
iPodに代表されるように、「データソースとキャッシュメモリ」という「参照」による音楽の聴き方。それはこれまでの「所有」を基盤にした音楽の聴き方とは異なる音楽実践である。
「所有」においてはモノの立派さとか独特さが「音楽の似姿」として聴取する者のそばに定位していた。だが「参照」においてはYouTubeの再生数のカウンターなど、先行・後続する他の聴取者とのノンバーバルなコミュニケーションや、ニコニコ動画などのコメントのようなかたちで
明確な言葉として交わされるコミュニケーションの中に「聴く私」つまり聴取者を定位する。引用「CDやDVDのような物理的なモノを介すことをしない楽曲の聴取において「聴く私」は、コミュニケーションによってこそ強くその存在を自覚しうる」(p.204)
今起こっていることというのは、所有のスタイルから参照のスタイルへと音楽の聴き方がシフトしていくからだ、というよりも、参照という新たなスタイルで音楽行為(ネットワーク・ミュージッキング)する層が現れはじめたということなのだ(p.221)という。
所有のスタイルを取る層と、参照のスタイルを取る層とでは、「必ずしも一致しない社会集団」どうしとなるだろう(p.231)。物理的なメディアであるブリタニカ大百科事典と、インターネットのWikipediaを引くのではどちらかが優れていると比べられないが、
ネットワーク・ミュージッキングという音楽実践のスタイルは、「Wikipediaのような大成を見る可能性を十分に秘めている」(p.235)
おおむねこんな感じみたい。
関連しそうな記事(はてなブックマーク)
井手口彰典『ネットワーク・ミュージッキング』 - Blog_inainaba2
http://d.hatena.ne.jp/hapwish/20110907/1315400025
http://i.bookmeter.com/b/4326698632
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/Akinori.Ideguchi/
http://nanadears.blog102.fc2.com/blog-entry-2422.html
「ゼロ年代の音楽」と「初音ミク」 - 想像力はベッドルームと路上から
http://drudrudrum-ponpokopon.blogspot.com/2010/02/blog-post_25.html
おっ。レポート課題だ。
tomadさんがブクマしてた
i am Kólßtrains: 卒論くらい好きなことしたいてことで・・
http://d.hatena.ne.jp/naokimed/20101027/1288128159
http://news.honzuki.jp/?p=5791
本の本か。いいなこれ読みたい。
日本ポピュラー音楽学会「ポスト・パッケージ時代の音楽活動 —— ネットレーベル現象から考える」 - Togetter
Twitterで見かけた
こういうデータをiTunesの音楽データに埋め込んでくれればなぁ… RT @kgroove_drm: 私のiPhoneのアルバムには「バック」というフォルダがあり、そこにはこんな画像ばかり収められている。 #スタミ厨 pic.twitter.com/ELRLhhSFp0
— 清水Liff竹菜 (@chikuna) 2013年5月9日
サウンドプロデューサー、ディレクター、ミュージシャン、使用スタジオ(マスタリング含む)、スタッフ、ジャケットデザイナー、スペシャルサンクス…etc.こういうデータは次の音楽を探す要素になるので隅から隅まで目を通している。パッケージで買う理由はこれ。データ配信はこれに弱い。
— 清水Liff竹菜 (@chikuna) 2013年5月9日
音源だけDLしたりリッピングする行為はカセットテープやMDにダビングする感覚と同じだったりする。
— 清水Liff竹菜 (@chikuna) 2013年5月9日