ロジカル・アート・スクール第0講 ロジックとは何か(2)
ロジカル・アート・スクール第0講 ロジックとは何か(2)
ではどのように書けば「結論を知るまでの時間を短縮」でき、「より頭を使わせずに理解」させられるのでしょうか。
それには、かならず前もって「わかりやすい順序を考える」というルールを守ることが必要です。ロジックは、単に物事を整然と切り分け、適当に組み合わせるというわけではないのです。並べ方こそが重要です。
重要性をビジュアルで表現します。
並べ方こそが重要!
並べ方こそが重要!
並べ方こそが重要!
バーバラ・ミントは次のように述べています。
私訳: あなたが自分の考えを述べる順序によって、文章はわかりやすくなったりわかりにくくなったりします。つまり読者の頭が混乱してしまうのは、あなたが話をするときの順序が不適切だからなのです。
(原文:Barbara Minto “The Pyramid Principle” Third Edition, 2009, Pearson Education Limited. p.xiii)
適切に並べる
では、どのように並べればいいのでしょうか。適切な順序とは? それを作るために以下のルールを守ります。
- 大きいメッセージを小さいメッセージの後に持ってくる
- 同じグループ内のメッセージは同じような種類のものである
- 同じグループ内のメッセージは論理的に順序づけられている
大きいメッセージを小さいメッセージの後に持ってくる
まず、大きいメッセージを小さいメッセージの後に持ってくることです。大きいメッセージとは、主要で抽象的な主張のことで、小さいメッセージとはそれを裏付ける事実や根拠のことです。
たとえば、「今日は最高の気分だ」(これが大きいメッセージです)。具体的でなく、抽象的です。このメッセージを支える理由を列挙します。
- なぜなら晴れてるからだ
- なぜなら休日だからだ
- なぜなら昨日ボーナスをもらったからだ
これらが小さいメッセージです。これらは具体的で、事実にもとづいた情報で、しかも「今日は最高の気分だ」というメッセージについてそれぞれが根拠になっています。
(続く)